消化器内科の紹介
一言で消化器内科といっても、消化管、肝臓、胆道・膵臓などを含む幅の広い領域です。肝胆膵、消化管のいずれにおいても似たような症状で異なる病態のことをしばしば遭遇します。
患者の訴えに真剣に耳を傾け、全身状態、精神状態を十分把握したうえで患者の要望を取り入れつつ、常に患者の立場に立った医療を心がけています。特に地域の高齢化が進み、医療費の負担が年々増加する中、最良よりも最適の医療を提案するといった取り組みがより現実的で重要なことであると考えております。
消化器内視鏡領域では日本が世界をリードしている分野であり、超高齢患者のニーズに合わせて当院においても消化器内視鏡による新しい低侵襲治療に力を入れています。
検査前には、待合室でスクリーンに映し出される検査の説明をご覧頂きながら前処置を行ないます。プライバシーを守るため、検査はすべて個室の内視鏡検査室(3室)で行い、検査後にお休みいただくためのリカバリールームもご用意しています。
内視鏡は最新機器をそろえており、拡大内視鏡など高精細の画像や色彩、構造の強調が必要に応じてできるハイビジョン内視鏡システムも導入しています。日本消化器内視鏡学会専門医をはじめとする経験豊富な医師が検査を担当し、胃の検診では直径5.9mm(先端部)という細径の内視鏡を用いて、体への負担や苦痛の少ない検査を目指して努力いたします。
上部内視鏡検査(胃カメラ)では、胃潰瘍・十二指腸潰瘍をはじめ、胃がんはもちろん、口腔・咽喉頭領域の疾患の早期発見にも力を入れております。早期に病気が発見された場合には内視鏡による治療を積極的に行っております。
また、下部内視鏡検査(大腸カメラ)では鎮痛剤に頼らないより苦痛の少ない内視鏡検査を心がけており、多くの方に安心して検査を受けていただき、近年日本人に急増している大腸がんの早期発見につながるよう努めております。そのうえで、大腸がんや大腸ポリープなどが発見された場合は、内視鏡によって積極的に取り込みたいと考えております。
さらに胆道・膵臓の疾患を疑う場合においては、CT・MRI・腹部超音波検査など画像による検査を組み合わせることで、疾患の的を絞った上で十二指腸カメラを用いた検査・治療を行っております。これらの検査により、的確な診断に基づく内視鏡的治療を行ってまいります。
また、消化器内科と外科が密接に連携をとり、内視鏡治療の適応でない場合にも、腹腔鏡下手術や外科手術、その他の検査・治療を専門的に行うことができる環境が整っており、他科との連携を緊密に取りながら、適切な医療のご提供をめざしています。