2.ロボット支援腹腔鏡下手術(ダヴィンチ)
ロボット支援手術システム 「ダヴィンチ」
手術支援ロボットであるダヴィンチは1990年代に米国で開発された内視鏡手術支援ロボットです。現在では国内においても、前立腺がん手術の約9割がダヴィンチを用いて行われています。当初は前立腺がんのみが保険適応でしたが、その適応範囲は近年急速に拡大し、多くの泌尿器科領域でロボット手術が保険適応となりました。
傷が小さい、痛みが少ない
小さな傷口のみで行われる手術なので従来の開腹手術と比較して痛みも少なく、手術翌日から歩いてのリハビリテーションが可能です。
人の手よりも細かな動き
先端が様々な形状の鉗子となるロボットアームは、手の数も人間より多い3本あり、用途に応じて使い分ける事が出来ます。また人間の手以上の可動域があり、非常に繊細な手術が可能です。
高性能な3D画像
医師はコンソールと言われる操作用のコクピットに座り、ロボットのカメラで映した画像を見ながらロボットの手を操作します。このカメラも医師が自在に動かすことができ、画像は3D(立体)動画で映されます。肉眼と同じ感覚で見ることが可能なうえ、10倍の拡大機能もあり、画像の面でも細かい作業に適しています。
早期回復、早期退院
開腹手術のメリットが安全性と確実性とするならば、腹腔鏡手術のメリットは傷が小さく出血も少ない事と言えます。ロボット支援腹腔鏡下手術は、両者のメリットを併せ持った手術といえ、早期回復・早期退院にも一役買っています。
●泌尿器科のロボット手術の保険適応疾患は下記であり、当院にて手術可能です。
ロボットを用いない腹腔鏡手術や開腹手術も行っています。
- ・ロボット支援腹腔鏡下 前立腺全摘除術
- (前立腺がん)
- ・ロボット支援腹腔鏡下 腎部分切除術
- (腎がん)
- ・ロボット支援腹腔鏡下 腎(尿管)全摘除術
- (腎がん・腎盂がん・尿管がん)
- ・ロボット支援腹腔鏡下 副腎摘除術
- (副腎腫瘍)
- ・ロボット支援腹腔鏡下 膀胱全摘除術
- (膀胱がん)
- ・ロボット支援腹腔鏡下 腎盂形成術
- (腎盂尿管移行部狭窄症)
- ・ロボット支援腹腔鏡下 仙骨膣固定術
- (骨盤臓器脱・膀胱瘤・子宮脱)